お医者さんの知恵袋
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■夜尿症■

ちはら小児クリニック
TEL: 045-923-1226
院長  茆原 博志
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専門ではないですが、この病気では、大らかな子どももいれば、心理的負担がかかり悩む子どもが多いようです。夜尿症の治療の3原則は「あせらない」、「怒らない」、「起さない」です。そして尿を貯めるなどのトレーニング、アラーム療法、場合によっては抗利尿ホルモン剤などの薬物療法があります。 今から25年ほど前の横須賀の病院でのほろ苦いエピソード。

小学6年生の男の子が母親とともに受診、母親が、「先生、この子は毎晩のようにお寝しょするんです。明後日は修学旅行ですけど、旅館でやっちゃうとこの子が、みんなにからかわれて、かわいそうです。何かいい方法はありますか?」 そう言えば、毎晩ではないけど、6年生のころに自分もやってたなーと思った。夜中にこっそり、パンツをはきかえたっけ。翌朝、母にはバレたけど。

「明後日かー、時間がないなー」時間があれば、訓練したり、抗利尿ホルモン剤などでコントロールすることができるのにと思いながら、「うーん、お寝しょしたっていいじゃない、やったら、やったで堂々とすればいいじゃないか。」と、言ってしまう。
「でも、この子はそんな大らかさはありません。」と母親。
「じゃあ、朝まで寝ないでがんばってみる?」と言ってしまった。そんなことしか言えないダメな医者。
その6年生の男児、「分かりました、がんばってみます」と。

そして、修学旅行から帰って来て、母親と一緒に受診してくれた。 「修学旅行はどうだった?」と聞くと、母親が「この子ったら、先生が言ったとおり、夜は寝ないで頑張ったそうです。はい、その旅館でお寝しょをしないですんだんです。」と。おう、それは良かったと思った瞬間 「でも先生、旅館から移動のバスでぐっすり寝込んでしまい、そこで大量にやってしまったんです。」と。 その子は恥ずかしそうに笑ってくれた・・・。ダメ医者は救われた気がした。

子どもの年齢にもよりますが、基礎的な疾患がなければ、夜尿症の治療の3原則のもと、尿を貯める訓練(排尿抑制訓練)をしてゆっくりいけばいいと思います。それでも心配なら、夜尿症の専門医を受診する事をおすすめします。

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