お医者さんの知恵袋
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■生理的物忘れと心配な物忘れ■
〜認知症の早期発見のために〜

三保の森クリニック
TEL: 045-922-5255
院長 小島 進
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老年人口の増加に伴い認知症の患者さんが増えています。東京都やEUにおける統計では80歳以上では5人に1人、90歳以上では3人に1人が認知症と言われています。

この認知症の初期症状として一番多いのが物忘れです。物忘れというと皆さんも一つや二つ失敗談があると思います。すなわち物忘れにも心配なものと生理的(年齢相応)なものに分けられます。生理的物忘れは想起困難が主体で部分的な忘れですが、病的なものは体験したことを全て忘れてしまいます。たとえば、先月に同窓会のあったお店の名前が出てこないのは生理的物忘れで、病的な場合は同窓会があったこと自体を忘れてしまいます。自覚症状がなく、ご本人が物忘れを訴えることが少ないのも一つの特徴です。そのためアルツハイマー型認知症の場合は、ご家族が心配されてご本人を連れて病院に来られることが多く、認知症もかなり進行していることが多いのが現状です。

お薬としては、現時点では塩酸ドネペジルという進行を遅らせる薬が一つあるのみですが、研究が進みいろいろな薬が開発中です。病初期のほうが薬が効きやすいのでやはり早期発見が重要です。頭部MRIなど診断技術の進歩は目覚ましいものがあります。物忘れがご心配な方がいらっしゃいましたら、是非お近くのクリニックの「物忘れ外来」を受診してください。

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