お医者さんの知恵袋
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■症状がないままに進行する糖尿病性網膜症■

きりが丘眼科
TEL: 045-291-8022
院長  成瀬いく子
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近年増え続けている疾患の代表に糖尿病があります。国内の患者数は約700万人、予備軍を含めると約1370万人になります。

糖尿病は血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高い状態、すなわち高血糖状態が続く病気です。健康な人では食事後、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、食物中の糖分をエネルギーに変換します。糖尿病では、このインスリンの量や働きが低下してしまうのです。糖尿病は合併症が怖い病気で、特に腎臓や神経、そして眼に症状が現れる事が多いのです。

眼の奥の方には網膜という組織があり(カメラだとフィルムにあたる部分)、眼に入ってきた光を感知する重要な役割を担っています。網膜症とは、何らかの原因により網膜が痛められ、視力低下をきたす病気の事ですが、網膜症が起きる大きな原因として糖尿病が挙げられます。網膜には細かい血管が張り巡らされ、血糖値が高い状態では血管に多くの負担がかかります。よって、血液の流れが悪くなる事により、網膜の機能低下をきたし視力が下がるのです。

糖尿病自体、又、網膜症も初期には自覚症状がほとんどないので糖尿病を放置している人が多い現状です。その結果毎年3000人以上の方が糖尿病の合併症で視力を失い、成人の失明原因の第1位となっています。

眼の合併症は、内科での治療と平行して糖尿病と診断された時から定期的な眼科の検査を受け、早めに適切な治療を続ければ、確実に防ぐ事ができるのです。

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