お医者さんの知恵袋
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■予防接種あれこれ■

一色こどもクリニック
TEL: 045-933-0061
院長  一色保夫
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平成6年の予防接種法改正の頃の話なので、ずいぶん前のことですがこんな事がありました。2〜3才のこどもですが、以前より当院をかかりつけにして頂き、最初の頃はよく泣いていたのですが、最近はすっかり慣れて泣かないで診察できるようになっていました。
ある日、母親から今後の予防接種について相談されお答えしていたのですが、カルテを見ると当院では一度も予防接種をしていないのです。不思議に思い訊いてみますと、"こどもがすっかりこのクリニックに慣れており、痛い思いをさせて来るのを嫌がらないように予防接種は他院でやっている"とのことでした。
当座はなるほどと思いましたが、後で考えるとなにか変です。そもそも予防接種法改正の主旨は、社会防衛を重視した義務的な集団接種から、個人防衛を主とした努力義務としての個別接種への転換でした。その根幹には、日頃こどもの体調に精通しているかかりつけ医による接種が大前提としてあります。
もし私が逆の立場だったらどうでしょう。滅多に来ない患者さんに自信を持って接種できるでしょうか。集団接種による事故の続発は、個々の状態の把握が十分でなかったことに大きな落とし穴があったのではないでしょうか。
予防接種は、感染症に対する重症な武器です。病気によっては予防接種しか有効な対処法のないものもあります。どうかその子の体を最もよく知っている"かかりつけ医"で接種して下さい。私と私のこども達(患者さん)が良い関係にある場合は、予防接種の痛み程度では壊れません。
LINE
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