お医者さんの知恵袋
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「おなか」と「おしり」は表裏一体?

横濱おなか診療所 
TEL:045-507-8715
若林 峰生先生
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 日本人の3人に1人は、痔があると言われています。

 四つ足で歩いていた人類の祖先が、二足歩行するようになってから、おしりの運命は変わりました。四足歩行では、おしりが心臓より高い位置にあったため、肛門周囲に流れた血液は、重力に従い心臓へと戻っていました。二足歩行を始めたことで、肛門周囲の静脈は重力によってうっ血する宿命を背負うこととなり、人間は人間にしかない痔という病気に悩むようになったというわけです。

 こうして、人間はおなかの向いた方へ歩くようになり、肛門は宿命に耐え、おなかの裏側に忍ぶ存在となりました。ところが、来院される痔の患者さんの大半はつうじの異常、おなかが原因でした。便秘になればいぼ痔になり、おなかをこわせば切れ痔になる。痔の患者さんには、まず排便指導をしています。野菜と水分を充分とって、便が硬くならないように。排便は3分以内で済ませ、いきんだりしない。おしりの健康は、良いつうじからです。

 一方、おなかの病気をつうじが教えてくれることがあります。黒いつうじは胃がん、赤いつうじは大腸がん、白いつうじはすい臓がんの可能性があります。つうじを観察することで、おなかとおしりの健康は守られるかもしれません。

 「おなか」と「おしり」は表裏一体だなぁーなどと思いつつ、患者さんと向き合う毎日です。

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