お医者さんの知恵袋
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■緑内障の自覚症状と早期発見の重要性■

きりが丘眼科
TEL: 045-921-8022
成瀬涼子
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 現在、日本における中途失明原因の第一位は緑内障です。眼球の後ろで脳と繋がっていて、見た物の情報を脳に送っているものを視神経といいますが、緑内障はこの視神経が傷つき、その部位に一致する範囲の視野が欠けてくる病気です。一度傷ついてしまった神経は修復できず、多くの神経が痛むと失明する可能性もあります。ところが、緑内障が進行してかなりの視野が欠けている患者さんであっても、日常生活での自覚症状は「何となく見えづらい」くらいで気がつきにくく、緑内障を調べに眼科にいらっしゃる方の多くは、検診で異常を指摘された、身内に緑内障がいるといった理由で受診されます。これは、私たちの脳には見えないところを補正する働きがあり、神経が痛んで実際に見えない範囲も、周りの景色と上手く補正して不自然ではない視野を作り出しているためと考えられています。

 視神経線維の厚みを測るOCTという検査があります。視野が欠ける前に神経線維の厚みが薄くなるので早期発見に有用な検査といえます。治療しても徐々に進行してくることがあり、ある程度進行したとしても寿命までの視機能や生活の質が維持されることが治療の目標となります。40歳ころから緑内障にかかる人が増えますが、昔に比べ平均寿命が長くなっていることもあり、今後は早期発見がますます重要といえるでしょう。

 左は正常の場合、左は進行した緑内障患者さんの視野欠損のイメージです。それぞれの写真左下の図はよく眼科で施行する視野検査の結果です。黒くなっている所が見えないところです。正常の場合、盲点以外黒いところがないのに対し、患者さんの視野はかなり黒い部分が多くなっています。また写真を比べると患者さんの方は視野欠損に一致する。
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